2月26日JFCA第4回イブニングセミナーがJFCA会議室で実施されました。
トレンドの話題について理解や議論を深めていただくために、JFCAではイブニングセミナーを開催しています。今回は、東京大学 大学院工学系研究科 化学システム工学専攻 准教授 脇原徹先生「ゼオライトナノ粉体の動向」について、ご講演いただきました。
古くて新しい材料「ゼオライト」。フィルター・触媒から日用品まで幅広く使用されており、さらに市場が広がっています。この奥が深い材料への様々なアプローチは、ゼオライト関係者以外からも注目されています。このような背景を踏まえて、注目が集まっている100nm以下の微細な粉体(ナノ粉体)のゼオライトナノ粉体の合成法及びその応用、また今後の動向について講演をいただきました。
ご講演では、まずゼオライトについての説明があり、理論的な構造数は500万種類以上あるのに実在するのは231種類とのお話しに続き、石油化学触媒・吸着剤・自動車用排ガス処理・抗菌剤などの使用例を解説されました。続いて最近の動向としてゼオライトの合成および応用として、具体的な事例や構造を織り込みながらアプローチについてご説明がありました。最後に、セラミックス粉体プロセッシング(粉砕法など)を取り入れた微細ゼオライトの新規調整法のご研究内容について言及されました。80枚以上のプレゼン資料についてメリハリをつけて精力的にご講演いただき、あっという間の1時間でした。
懇親会に移ると参加者へ対して逆質問を行うなど脇原先生の明るいキャラクターが活きた質疑応答になりました。リラックスな状況で同じ目的を共有した参加者ならではの独特の一体感を体験することができました。
脇原先生のアプローチはゼオライト以外の方々にも参考になるため、他の分野の方々にもご参加頂きたかったセミナーとなりました。
脇原先生とセミナーにご参加いただいた皆様に心より感謝いたします。