経済産業省をはじめ、政府機関は色々なスキームで産業界を支援していますが、なか
なか知られていないのが現実。ゴールデンウィークも明け、エネルギー満タンの皆様
に最近の情報を共有します。例年、公募は同じ時期にあり今年が無理なら来年チャレ
ンジです。ご不明な点は、事務局へお問い合わせ下さい。
<人の支援>
・IDA国際化促進インターンシップ事業
日本企業に勤める日本人を海外にインターン生として、2~6ケ月間の期間で開発
途上国へ派遣し、全額を政府が支弁する制度。現地では、HIDA(海外産業人材育成協
会)やJETROがインターン生を支援、大変良い制度。(締切り:5月26日)。
http://intern.hidajapan.or.jp/
・グローバル起業家等育成プログラム
起業家や大企業等の新事業の担い手を、国内研修を実施した上で、米国シリコンバ
レーに派遣する人材育成プログラム(Next Innovator 2016)。
http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160427004/20160427004.html
<技術の支援>
・NEDO橋渡し研究開発制度
中堅・中小・ベンチャー企業等が橋渡し研究機関(国研・大学)から技術シーズの移
転を受けてビジネスにつなげる支援。
http://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100099.html
・戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)
全国の経済産業局が窓口で、デザイン開発、精密加工等のものづくり基盤技術の向
上につながる研究開発や試作等の取組みを支援。
http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/seizousangyou/sapoin/28fy_sapoin_koubose
tsumeikai.html(関東地区)
・安全保障技術研究推進制度(防衛装備庁)
以前に案内済みの昨年度からの新しい研究開発制度。株式会社三菱総合研究所(科
学・安全政策研究本部)が窓口。
http://www.mod.go.jp/atla/funding/h28koubo_honsatsu.pdf
<国家プロジェクトの支援>
・NEDOエネルギー・環境新技術先導プログラム
将来の国家プロジェクト化への道筋をつけることを目指し、2030年以降の実用化を
見据えた革新的な先導研究(産学連携)を支援。
http://www.nedo.go.jp/koubo/CA1_100102.html
<政府の報告書>
・「エネルギー革新戦略」
総理指示を踏まえた、3つの革新(技術、プレイヤー、仕組み)の視点から議論。
JFCAのHPにアップ済。
http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160419002/20160419002.html
・「イノベーションを推進するための取組み」
「自前主義」から「オープンイノベーション」を進める具体策の提言。
http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/sangyougijutsu/kenkyu_kaihatsu_in
novation/006_haifu.html
・「新産業構造ビジョン(中間整理)」
第4次産業革命へ対応する戦略的取り組み。参考になるが日本が強い素材への言及が
欠落で残念。
http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160427007/20160427007.html
【参考情報】
産業支援はどの国でも実施されていますが、米国DOD(国防総省)が企業説明に求め
る質問集はユニークなので紹介、上司や部下の説明に有益。
(ハイルマイヤーの質問集:Heilmeier Catechism)
1. 【明確な目的】何をしようとしているのか?専門用語を一切使わずに説明せよ。
何が課題で何が難しいのか。
2. 【現在の方法と限界】現在はそれをどのように実現していて、現行の方法の限界
はどこにあるのか?
3. 【新しさと成功理由】提案している方法の何が新しく、なぜそれが成功すると思
うのか?
4. 【受益者】誰のためになるか?
5. 【インパクト】成功した場合、どのような違いを生み出せるのか?どのようなイ
ンパクトがあるか?インパクトをどうやって測定するか?
6. 【リスクとリターン】リスクとリターンは何か?
7. 【コスト】その方法にかかるコストはどれくらいか?
8. 【時間】実現するのにどれくらいの時間がかかるのか?
9. 【評価方法】中間評価と最終評価はどのように行うのか?何をもって成功とみな
すのか?
(出所)米国DARPA(国防高等研究計画局)の概要、科学技術振興機構(JST)