米国セラミックス学会会長が言う「チェンジ、Change」(5月23日)、
先月は、一か月の間に米国セラミックス学会会長のSingh博士と2度、米国と日本(新潟)で食事をする機会があった。博士は、NASAグレン研究センター(オハイオ州)の首席サイエンティストである。
(米国セラミックス学会)
米国セラミックス学会(1989年設立、会員数:9,500名)は、会員の4割(HPでは3割)が海外会員(60ケ国)という、最大勢力は日本、次にドイツ、そして韓国・フランス・イギリス・カナダ、中国・インドは同じ割合で続く。つまり、日本の競合国である。理事会も多国籍で、産業技術総合研究所の大司首席研究員は理事の一人。国の枠を超えて世界から優秀な留学生を集める大学ビジネス、世界の研究者を集める学会ビジネスと経営面では米国は日本を一歩も二歩もリード。
(日本はchangeを)
2度の会食で会長が私に言ったことは「Change」。朝の通勤風景は、新聞からスマホに外面は変わったが、組織は昔と同じと博士は言う。山本七平は、「なぜ日本は変われないのか」の著で米国の組織は目的達成、日本の組織は存続と和と指摘した。
現在、米国ではダウ・ケミカルとデュポンが統合し、巨大企業「ダウデュポン」へ再編中で、欧州のBASFやバイエルの統合もあるかも知れない。国際的な流れの中で、和のバランスを大事にするとともに、日本に合った組織変革がそろそろ必要である。まだ世界的な優位性のあるセラミックス、今こそ関係者が一丸となって成長戦略が描き、しっかりした日本のポジションの確保が求められる。