HOME  >  第9回イブセミ 3/18 京セラ 松原孝宏氏a

2020年度 第9回イブニングセミナー(WEBで実施)
京セラ株式会社 
先進マテリアルデバイス研究所 部品材料開発部 副責任者
 松原 孝宏氏
「光回路実装・配線技術の開発動向と展望」

松原氏2

 3月18日に2020年度日本ファインセラミックス協会第9回イブニングセミナーをWEB開催し、約80人の方に視聴頂きました。近距離光通信の開発や実用化の動向を判りやすく講義頂き、また多くの質問にも丁寧に回答頂けましたので、聴講者にはこの分野の理解を深めて頂けたのではないかと感じました。

 松原孝宏氏は、1985年3月に日本板硝子株式会社入社後、光部品、光モジュールの開発に従事され、1996年3月からは京セラ株式会社中央研究所にて光回路実装技術、光導波路配線技術の開発に従事されておられます。また電子情報通信学会会員で、2014~15年エレクトロニクス実装学会光回路実装技術委員会副委員長、IEEE CPMT Symposium Japan (ICSJ), Steering Committee & Arrangement Chairを歴任されておられます。

 ご講演では、新型コロナウイルスの感染拡大で国内データ通信量が前年比5割増しに急増していること、情報通信の電力は5年で3倍になっていることなどがあり、光伝送技術による高効率信号伝送(低消費電力化)の重要性を説明頂きました。また光電変換部をLSIに近付けて集積する光インターコネクションの進化、欧米の国プロやエレクトロニクス実装学会光回路実装技術委員会の状況、シリコン基板上に光導波路や受光器、光変調器といった素子を集積するシリコンフォトニクスの開発状況を説明頂きました。更に京セラ様の取り組みとして、光回路実装・配線技術の概要と、要素技術としてポリマー光導波路、反射ミラー、光スルーホール、光コネクタなどの開発状況を説明頂きました。その中でセラミックス上への光導波路の形成は、LSIは光電変換部での発熱を高熱伝導のセラミックス経由で放熱できるメリットがあるとの説明は印象的に残りました。


 2020年度は当初から対面でのセミナーができず、急遽WEB環境を整備し、6/2の初回以降、イブニングセミナーやテクノフェスタ、マテリアルインフォマティックスを支えるシミュレーションセミナーなどWEBでのセミナーを毎月実施してきましたが、延べ1700名もの方にご参加頂け反響の大きさに驚いております。今後は、国内だけではなく海外の講演者の招へい、WEBと対面のハイブリットなどで、新しいビジネス発想に役立つ情報を提供していきます。






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