一般社団法人日本ファインセラミックス協会は、ファインセラミックスに関する情報の収集及び提供や研究を広く行い、産業の拡大発展のためにさまざまな活動を進めてまいります。

　2016年に発行したFC Roadmap 2050の改訂版として、2021年版 FC Roadmap 2050を2021年12月に発行しました。

　改訂版では、「モビリティ」「情報通信」「医療・福祉」「エネルギー」「インフラ」「環境」を主要分野として縦軸におき、「センサ」「電池」「半導体材料・デバイス」を横断分野として横軸にし全体を面として捉え、抜けのないように配慮しました。ロードマップは、マーケット、プロダクト、テクノロジーの３階層から構成され、マーケットには全体潮流、市場ニーズ、市場規模を、プロダクトにはマーケットから予測される機能、製品を、テクノロジーには、予測したプロダクトを具現化するのに必要な技術を記載しています。特にテクノロジーには、セラミックスに関連する材料、技術を記載するように努めました。

　ファインセラミックスは、スマートフォンや自動車向けの電子部品の分野を中心に需要が堅調で、当協会の産業動向調査によると、ファインセラミックス部材の国内生産総額は４年連続で３兆円を超え、２１年は３兆５千億を超えると見込んでいます。よって、本ロードマップはファインセラミックスに関心のある多くの方々が今後の取り組みを検討する際、大いに参考になると思います。